純和風の古民家でまろやかな抹茶を楽しみゆっくりくつろぐ至福のひととき
瀟洒な建物が目立つ住宅街の一画にある、古い民家の座敷でよく手入れされた庭を眺めながらお茶を楽しめるのが古桑庵。大正末期に建てられた純日本家屋で、道路から石段を登り門から飛び石を踏んでたどる玄関までのアプローチや、踏み石や井戸、つくばいを配した庭も風情がある。ここの初代オーナーは人形作家の渡辺芙久子さんで、縮緬(ちりめん)などの和布を用いた愛らしい創作人形が、茶室に展示されている。古桑庵と名付けたのは夏目漱石の娘婿で作家の松岡譲氏。「義父が松岡さんと交遊があったので、隠居所を兼ねた茶室を構えるときに松岡さんの故郷越後から桑の古木を取り寄せたことが由縁です。長岡に在住していた松岡さんが上京したときは常宿されていました」と渡辺さんは語る。畳敷きの茶室で楽しめるのは、京都・宇治の銘茶を数種類ブレンドしたまろやかな抹茶を中心としたもので、人気メニューは和菓子付きの抹茶、古桑庵風抹茶白玉ぜんざい、フルーツが盛りだくさんのあんみつ。ほかにも抹茶オーレや古桑庵風黒みつオーレ、コーヒー、ところてんなども揃っており、静粛で落ち着いた雰囲気は大人好みのゆったりとくつろげる空間だろう。