人口約133万人の政令都市・川崎市のほぼ中央に当たる中原区に位置する武蔵中原は、JR南武線の「武蔵中原駅」を中心としたエリアを指す。駅の下を南武線と交差して東西に貫いているのが、古い歴史を持つ中原街道だ。
1590年に徳川家康が江戸入りに利用したと伝わる、江戸城虎ノ門から平塚の中原を結ぶ街道だ。東海道が整備された後は、旅人の往来は減少したが沿道の物資や農産物の輸送路として重要な役割を担っていたという。周辺には歴史のある神社や寺も点在し、マンガ寺の別名を持つ常楽寺は本堂の襖や壁、天井に風刺漫画が描かれている。その近くの春日神社は市内最古の神社で、本殿裏の常緑樹の茂る鎮守の森は県指定天然記念物になっている。中世・近世の文化財を多く所蔵する泉澤寺や室町時代の十一面観音で知られる金龍寺、中原街道沿いには庚申塚や地蔵などの石仏もあり、歴史散策には事欠かない。また、運動施設や公園施設、美術館などが整備されている等々力緑地、冒険広場や彫刻広場、はだしの広場など緑が豊かな中原平和公園、多摩川へも徒歩圏という恵まれた環境は自然と歴史の街といえるだろう。
武蔵中原駅から南武線で一駅の武蔵小杉駅は鉄道交通の要衝だ。南武線、東急東横線、東急目黒線が利用でき、いずれも特急が停車する。そのうえ東京メトロの日比谷線、南北線、都営三田線、みなとみらい線などの相互乗り入れを加えると7路線になり、都心や横浜へのアクセスが至便だ。さらに2009年には横須賀線の新駅も開業する予定である。武蔵小杉は商業施設や行政機関、医療施設の多い地区で、駅の南西側には東急ストアー、イトーヨーカドー、マルエツをはじめ商店街が連なるショッピングエリアだ。北側はオフィスビルやシティホテルの洗練された都市空間になっており、駅南部と東部はエリアは商業・住宅の複合高層ビルや高層オフィスビルの開発も進行中で、隣接する武蔵中原も生活環境が整った街として、今後もますます人気を集めるだろう。 |