駒澤大学
駒沢には特に質の高いカフェが多く見られる。ここ最近のカフェブームの骨格となったといえるカフェ、そことは一線を画す、街の食堂的な庶民派カフェ、スタイリッシュな外観とは少し異なる、男っぽさを醸し出すカフェ…それを巡るだけでも、駒沢という街の魅力を十分堪能できるといえる。
だが、それ以上に駒沢の魅力を物語っているのは、それらのカフェがあえて駒沢の地に出店しているところである。店舗を出店する上で、こだわりのあるカフェほど、その場所の快適さ、雰囲気、居心地よさを追求する傾向にある。そうしたカフェがひしめき合っているのであるから…この駒沢という街には、何か大きな魅力があるのだ。駒沢一帯は、いわゆる“高級住宅街”として括られることが多い。確かに富裕層と呼べる人々が、好んでこの近隣に居を構えている。しかし、街並をじっと目を凝らしてみていると、どうもその種の匂いがしてこないのだ。いわゆる“高級住宅街”にありがちな壁がない。むしろそういうところに住む人々が、積極的に自らをそういう括りを開放し、自然に身を任せて楽しめる余裕のようなものが、この街にはある。
そしてそれは、富裕層でなくとも、昔から近隣に住む住民であったり、学生であったり、都心で働くビジネスマンであったり…誰でも魅力を感じ、享受出来るものである。その要因が駒沢オリンピック公園を中心とする、都心では考えられない豊かな自然にあるのか、古くから世田谷の街に息づく住宅街の雰囲気なのか…それは断定できない。だが、それらが三軒茶屋、二子玉川、自由が丘といった、知名度のある人気スポットにはない、居住空間としての優位性であることは、間違いないだろう。