代々木上原ほど、日本では感じ得ない独特の雰囲気を持つ場所はないだろう。 2000年に改築が完成し、今や代々木上原の象徴とも言うべき存在となっている、イスラム教徒のモスク・東京ジャーミー。そして点在する在日大使館。
それに伴い外国の人が居住、彼ら向けに掲げられた看板…これらが日本“らしく”ない空気を醸し出している。さらに大山町近辺に広がる高級住宅街。軒並み広大な敷地を有していたり、犬を散歩させる人々が行き交う代々木公園があったり…と、これまたいわゆる日本の街並の居住とは明らかに異なる、この街ならではの“住”の佇まいが感じられる。それに伴い、この街でしか味わえない、出会えない店も多数見られる。フレンチレストラン、バー、セレクトショップ、サロン…居住する日本人、外国人問わず、この街ならではの店店の魅力を、近隣に住むものとしてさらりと使いこなす。
では、この街は外国人と一部の限られた日本人しか住めない場所なのか? そうではないのがこの代々木上原の奥深さ。それを何よりも如実に物語るのが、駅前から続く2つの商店街。駅南口から幡ヶ谷に伸びる代々木上原商店街は、この街の上質さを表すかのような、しっとりと落ち着いた風情。とは言うものの、商店街ならではの住む人に優しく、密着した想いはひしひしと伝わってくる。一方、北口から伸びる上原銀座商店街は、明るく活気に満ちたいわゆる庶民派。朝市など安売りセールなどが催され、住む人にとっておおらかで、優しい雰囲気が漂っている。
こんな気取りのない街並もあるからこそ、代々木上原はいつの時代も、住みたい街として挙げられているのであろう。 |